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012.読解力がない人間は仕事を奪われる?(文字起こし)

皆さん、こんにちは。AIラジオです。AIラジオは、AIに関する本を毎週紹介して独自の考察を述べる番組です。お届けするのは、Harmonic Society株式会社代表の師田です。よろしくお願いします。

このAIラジオなんですが、今までご覧になって、お聞きになっていただいた方はわかると思うんですが、五条さんという方と2人で運営してきました。しかし、いろいろあって五条さんが辞退されることになったので、これからはHarmonic Societyの師田が1人でお届けしていきたいと思います。

毎週お届けする時間帯は、従来通り毎週月曜10時に配信していきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いします。ポッドキャストを人と一緒にやるというのは、なかなか難しいところがあると思うので、1人になったところでマイペースに配信していければと思います。

今回からAIラジオのコンセプトを変更し、AIに関する本を毎週紹介していこうと思っています。独自の考察を述べて、AIに関して情報発信をしていくような番組にしていきます。

今回ご紹介するAIに関する本は、『AIvs教科書が読めない子どもたち』(新井紀子著)です。この本は、ビジネス書大賞2019の大賞受賞作で、28万部を超えるベストセラーです。「東ロボくん」というAIが東大に入学することができるかというプロジェクトを通して、AIの限界とAIができること、そして人間がこれからAIに仕事を代替されないためにすべきことを書いた本です。

この本の内容を一言でまとめると、「AIは文章の意味を理解することができない」ということです。本の後半では、最近の中高生も教科書の文章があまり理解できていないという意味で、AIと通じる部分があるのではないかと述べられています。東ロボくんは東大には合格できませんでしたが、偏差値としては57.1まで到達しました。

偏差値57.1というとMARCHレベルで、本ではこのレベルのホワイトカラーの仕事が最も危険だと指摘されています。読解力を早く身につけることは非常に重要です。例えば、中学受験の理科の問題は、計算よりも問題文の読解の方が難しいことがあります。読解力がある人は、教科書や参考書を読んで独学できるため、自律学習が可能で学習効率も高いと言えます。

不確実性が高い時代になってくると、新しいことを学べない人間は淘汰されていくのではないかと本を読んで感じました。読解力がないと自分で学ぶことが難しいので、AIに仕事を奪われないためにも、新しいことを学び続け、自分をアップデートする必要があります。

実際に本書では、現在の中高生の読解力について、テストを通じた調査結果が示されています。最近の若者は動画やSNSの文章に親しんでいることもあり、それらは直感的に理解できる反面、深い読解力をあまり必要としません。この「読解力が低下している」という仮説は、今後さらなる検証が必要だとは思いますが、ある程度妥当なのではないかと考えています。

読解力を高めるための方法について、個人的な意見を述べたいと思います。『AIvs教科書が読めない子どもたち』では、読書と読解力の相関関係は低いと述べられていますが、私自身は少し異なる見解を持っています。私の場合、偏差値70程度の読解力は、読書によって培われたと実感しています。

本というメディアは、コストパフォーマンスが非常に優れています。1,000円程度で、著者の練り上げられた文章や知識の凝縮を一度に学ぶことができます。私は動画よりも本を好んで読み、それを通じて読解力を磨いてきました。

一方で、AIやWeb3などの最新テクノロジーについては、本だけでは最新の動向に追いつけない面もあります。そういった分野については、インターネットやポッドキャストなど、様々な媒体から情報収集することが重要だと考えています。また、私は本が好きなので、機会があれば読書術についても紹介していきたいと思います。

以上、今回は1人体制となって初めてのAIラジオ第12回目として、「読解力がない人間は仕事を奪われる」というテーマでお届けしました。

今回取り上げた『AIvs教科書が読めない子どもたち』は非常に有名な本です。まだ読まれていない方は、ぜひ手に取ってみてください。これからのAIラジオは、毎週月曜日朝10時にAIに関する新しい本を紹介し、独自の考察を述べていく番組にシフトしていきます。ぜひ気になる方は、フォローしていただければ幸いです。

では、今回はこれで終了とさせていただきます。ご清聴ありがとうございました。

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この記事を書いた人

師田賢人のアバター 師田賢人 Harmonic Society株式会社 代表取締役

Harmonic Society株式会社 代表取締役。一橋大学(商学部)を卒業後、Accenture Japanに入社。その後、プログラマーに転職し独立。最先端テクノロジー分野を専門とするライターとして、100社以上と取引、300名以上に取材をする。AIと倫理および哲学に興味・関心がある。

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